小さな虫歯が歯並びに影響？矯正前に整えたい口腔バランスとは
矯正を考えているけど、虫歯はそのままで大丈夫？
「歯並びをきれいにしたい」「矯正を始めたい」と思っても、
「少しだけ虫歯があるけど、痛くないから後回しでいいか…」と感じている方は意外と多いのではないでしょうか。
実はその“放置された小さな虫歯”が、
矯正治療やお口全体のバランスに思わぬ悪影響を及ぼすことがあります。
矯正は見た目を整えるだけでなく、「噛む力のバランス」「歯の支え」「口腔内の健康状態」など、
総合的な調和が求められる治療です。
今回は、虫歯と歯並びの意外な関係、そして矯正前に整えておくべきポイントについて、歯科医の立場から解説します。
虫歯を放置すると「歯並び」が崩れる理由
虫歯は単に「歯の表面に穴があく病気」ではありません。
歯の形や高さが変わることで、噛み合わせ全体のバランスを崩す要因にもなります。
虫歯が進行して歯が欠けると、その部分の高さが低くなり、噛み合わせがズレることがあります。
一方で、噛み合う反対側の歯は「当たる相手」を求めて少しずつ伸びてきます。
このような小さな変化が積み重なることで、
・一部の歯だけに強い力がかかる
・隣の歯が傾く
・歯列全体のバランスが崩れる
といった連鎖反応が起こるのです。
また、虫歯が原因で神経を抜いた歯は、時間とともに脆くなり、噛み合わせの力に耐えられずに微妙に動くことも。
こうしたわずかな歯の動きが、矯正治療中の歯の移動にも影響します。
つまり、「虫歯を治さないまま矯正を始める」と、
思い通りに歯が動かなかったり、矯正後の安定が悪くなるリスクがあるのです。
矯正前の“虫歯チェック”が大切な理由
矯正治療の前には、必ず口腔内の健康状態を整えることが重要です。
特に虫歯や歯周病がある場合、それらを治療・安定化させてから矯正をスタートするのが原則です。
なぜなら、矯正治療では歯に力をかけて動かすため、
虫歯や炎症があると痛みや腫れが出やすく、治療が中断してしまう可能性があるからです。
また、矯正装置をつけると清掃が難しくなるため、
治療中に虫歯が進行してしまうリスクも上がります。
そのため、治療前の虫歯チェックとクリーニングは、矯正の成功に欠かせない準備といえます。
当院では、矯正前にレントゲン検査・口腔写真・虫歯の診査を行い、
必要があれば先に治療を済ませてから矯正計画を立てています。
歯を支える「土台」を整えることが、矯正成功の鍵
矯正は、歯を動かす治療ではありますが、実際には歯を支える骨（歯槽骨）や歯ぐきの状態が大きく関係します。
虫歯や歯周病によって歯ぐきが炎症を起こしていると、
歯を支える骨が弱まり、矯正で歯を動かしたときに不安定になりやすくなります。
そのため、
・歯周病の予防・治療
・噛み合わせの調整
・ブラッシング習慣の見直し
といった、「歯を動かす前の土台づくり」がとても大切です。
健康な状態で矯正を始めることで、歯の動きがスムーズになり、
治療後の後戻りも防ぎやすくなります。
虫歯治療と矯正をトータルで考える
近年は、虫歯治療と矯正治療をトータルに診る歯科医院が増えています。
歯の健康と歯並びを分けて考えるのではなく、「お口全体のバランスを整える」という視点が重要です。
例えば、矯正後に詰め物や被せ物をやり直す場合、
歯並びに合わせた形・高さで精密に調整できます。
その結果、見た目だけでなく噛み合わせの機能性も高まり、
長く安定した口腔環境を維持することができます。
矯正の前に「歯の健康」を見直すことが第一歩
放置された虫歯は、見た目の問題だけでなく、
歯並びや噛み合わせにまで影響を及ぼすことがあります。
「小さい虫歯だから」と軽視せず、矯正前にしっかり治療しておくことが、
理想的な歯並びと健康な噛み合わせを両立させる近道です。
📍川越ワイズ歯科・矯正歯科では、
虫歯・歯周病の治療から矯正治療まで、トータルにサポートしています。
「矯正を考えているけど、虫歯もある」「お口全体を見てもらいたい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
川越市の歯を守る
川越市的場駅の歯医者・歯科
☎電話番号
049-272-7511
